どうも!管理人の免疫大魔王です。
痩せたくて食べる量を減らして頑張っているのに全然痩せないわ!
1年前に買った高い洋服がもう入らなくて大変!
といった具合に、痩せたいのに痩せなくて困っている方は意外と多いもの。
肥満やメタボは、見た目を気にする女性だけでなく、男性にとっても切実なお悩みです。
実は、肥満やメタボの根本的な原因は、お腹に棲む腸内細菌と深い関係があることが分かってきています。
また、お腹に棲む腸内細菌は普段の食事でコントロールできることがわかってきています。
今回は、肥満を改善する食生活と、腸内細菌の特徴や働きについてお話していきます。
Contents
肥満は食生活から影響を受ける腸内細菌が深く関係している!

腸内フローラの存在
皆さんも一度は聞かれたことがあるかと思うのですが、
世の中には、いくら食べても全く太らない人と、あまり食べていないのにも関わらず太りやすい人の両方が存在します。
ボクの周りにも両方の人がいます。
不思議なもんですね。
では、太りやすい人と痩せやすい人の理由や原因は何でしょうか?
最近のテレビの情報番組や新聞の健康欄などで「腸内フローラ」が大きく取り上げられているのをよく目にします。腸内フローラは肥満や高血圧症やガンなどの病気に大きく関係していると言われています。
腸内フローラという言葉の由来は、私たちの腸内には実に様々な数の腸内細菌が棲んでいます。
近年の研究によりますと、腸内細菌の種類は約3万種、数は約1000兆個とも言われます。
腸内細菌は、種類ごとにグループを作っていて、電子顕微鏡で見ると、腸内細菌のグループの様子がまるでお花畑のように見えることから、腸内で形成されているフローラ(お花畑)と言う意味で、「腸内フローラ」と呼ばれるようになりました。
腸内細菌は重さにすると約1.5kgにもなり、腸内フローラは一人ひとりまったく違い、誰一人として同じものは存在しない唯一無二のものなのです。
善玉菌 悪玉菌 日和見菌
最近の健康系のテレビ番組でも、腸内フローラのことはたびたび特集で取り上げられているので、皆さんも一度ぐらいはご覧になったことがあるかと思いますが、腸内細菌には大きく分けて、
善玉菌
悪玉菌
日和見菌
の3種類が存在しているのはご存じのことでしょう。
ビフィズス菌や乳酸菌などに代表される善玉菌は、食べ物を分解するほか、特に小腸に集中している様々な免疫細胞を活性化させる働きがあり、健康に役立つ働きをします。
大腸菌やウォルシュ菌などの悪玉菌は、タンパク質を腐敗させて毒素を発生するなど病気に罹る原因になります。ただし、悪玉菌は不必要なものではなく、善玉菌が排除できなかった病原菌を撃退することもあるのです。
日和見菌は、呼び名の如く腸内で善玉菌が優勢なときは善玉菌に加勢し、悪玉菌が優勢なときは悪玉菌に加勢する性質をもっています。悪玉菌が増えて腸内環境が悪化すると日和見菌も悪玉菌に加勢するため、ますます腸内環境は悪化します。
下の図を見て下さい。
一番理想的な数は善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7だと言われています。

健全な腸内フローラを保つには、普段からの食生活が左右すると言われています。
ただ、乱れた生活習慣や加齢などの影響でなかなか理想的な腸内環境を形成することが出来ていない現状もあります。
あなたが育てているのはデブ菌ですか?それとも痩せ菌?
肥満には腸内フローラが深く関係しています。
成人の腸内細菌には「フィルミクテス門」と「バクテロイデス門」の二つの種類が優勢になっています。
バクテロイデス門は、善玉菌の味方をする日和見菌と言われています。
対して、フィルミクテス門は、悪玉菌に加担しやすい性質を持っています。
だからと言って、フィルミクテス門が不要ではなく、必要な細菌です。
フィルミクテス門とバクテロイデス門の細菌群はトレードオフの状況にあります。
フィルミクテス門が増えればバクテロイデス門が減り、バクテロイデス門が増えればフィルミクテス門が減るといった具合に、両者は数の上で拮抗しながら腸内に棲んでいます。
フィルミクテス門とバクテロイデス門のどちらが最大勢力になるかは、宿主であるあなた自身の食事内容によるところが大きくなります。
バクテロイデス門の細菌が食べ物を分解することによって排出される短鎖脂肪酸は、腸から吸収され、血液に乗って全身に運ばれます。短鎖脂肪酸が脂肪細胞に働きかけると脂肪の取り込みが止まり、肥満を予防してくれるのです。
フィルミクテス門の腸内細菌の中には、食物を消化管内で分解した後、通常ではそのまま排泄されてしまうはずの成分を吸収し、栄養素として取り込んでしまう細菌があるのです。つまり、フィルミクテス門の細菌は食事から取り込むエネルギーが多く、肥満に結び付きやすいと言われています。
ある研究報告では、肥満の人ではフィルミクテス門の腸内細菌が多く、痩せた人にはバクテロイデス門の腸内細菌が多く存在することが分かっています。
最近の腸内細菌に関するテレビ番組や書籍では、フィルミクテス門のことを「デブ菌」と呼び、バクテロイデス門のことを「痩せ菌」と呼んでいるようです。
痩せ菌と呼ばれるバクテロイデス門の細菌を増やして優勢にし、フィルミクテス門の細菌を減らすことが肥満を予防・改善することになるのです。
痩せたい!と心から願っているあなたが痩せるためには、食生活を改善して腸内フローラの分布を変えることが痩せるための有効策になるでしょう。
痩せ菌を増やすことは意外と簡単なものです。
いつも同じものを食べている人が違う食事内容に変えるだけで、24時間以内に腸内フローラの変化がみられると言われています。
肥満は食事内容の改善で予防・改善できる!

増加する肥満 南太平洋の楽園トンガ
ボクがある休日の朝、何気なく新聞を読んでいると、気になる記事を見つけました。
「トンガ 肥満に悩む」
というタイトルで朝日新聞の1面に大きく取り上げらえていた記事をボクは読みました。
記事の内容は、現在のトンガ王国は、かっぷくがよく、ふくよかな人たちがゆったりと行き交うもので、ラグビーが盛んなお国柄というよりも、成人の多くが肥満という現実です。
トンガはかつて海外との交易の手段が限られ、主食と野菜や果物、魚を中心とした食生活でした。
最近の数十年の間に、バターやジャムをたっぷり塗ったパン食や、ファストフード、脂肪分や塩分の高い加工食品が多く食べられるようになったことが肥満が増えた要因とされています。
トンガ政府と世界保健機構(WHO)が2014年に発表した調査によりますと、25~64歳の90.7%が体格指数(BMI)が25以上の「過体重」で67.6%以上がBMIが30以上の肥満だったのです。

出典:朝日新聞 朝刊 2018-2-12
ウェストのサイズの平均は、男性が103.3㎝、女性が106.7㎝。
1日に野菜や果物を4種類までしかとらない人が73.1%を占めているというのです。
肥満の人の割合が多い上位10ヵ国
【2014年世界保健機構(WHO)による18歳以上の推計値】
国名 | 肥満率(%) | |
1位 | クック諸島 | 50.8 |
2位 | パラオ | 47.6 |
3位 | ナウル | 45.6 |
4位 | サモア | 43.4 |
5位 | トンガ | 43.3 |
6位 | ニウエ | 43.2 |
7位 | マーシャル諸島 | 42.8 |
8位 | カタール(中東) | 42.3 |
9位 | キリバス | 40.6 |
10位 | ツバル | 40.3 |
※当記事は、2018年2月12日の朝日新聞の朝刊 9面(国際)から抜粋して書いています。
上記の表のなかの国で太平洋上の島国でない国は、8位のカタールのみで、あとは全部南太平洋の島国が占めているというのです。

原因は、やはり新聞記事の中にある欧米との交流による食生活の変化によるものが大きいと言われています。
トンガ王国の肥満の増加も、もともとは野菜、果物、魚中心だった食生活が交易の自由化により、欧米諸国の食材が入ってくることで食生活が変化したことが大きな要因とされています。
普段食べる食べ物が変るだけでも体の健康状態はガラッと変化します。
良い状態になって健康になるのなら良いのですが、逆に悪くなっていて、健康を損ねているのです。
肥満の増加は日本でも起こっている
肥満の増加は我が国日本でも起こっています。
ある中国メディアが、「日本の肥満率が低い理由は、日本食にある」という記事を掲載しました。
記事の内容は、「日本料理は新鮮な材料の他、調理法へのこだわりや、芸術的な盛り付けが求められ、色、香り、味、器と言った4つの要素の調和が重んじられている。
日本人の肥満率が低いのは、日本の料理が地域性と季節性のほかに、食材本来の味を大切にする点が大きな要因となっている。脂っこい料理や、味付けを濃く、辛く調味料を使用することが少ない」という内容で紹介されています。

また、日本人は、一口一口をゆっくり味わうほか、腹八分目で食事を終えるという習慣も日本人のスリム化に貢献していると伝えられ、また、恐らく納豆のことかと思いますが、大豆を加工したり、発酵させたりした食べ物が豊富に用いられている点も指摘しています。
★関連記事:【腸内フローラの強い味方】発酵食品で腸内環境を改善!和食のすすめと栄養効果
一方で、「近年日本社会では新たな考えが生まれている。自律性の不足や怠惰から自ら料理をせず、毎日ファストフードや弁当を利用することによる肥満者が増えている」と指摘されています。
皆さんどう思いますか?
なかなか辛口の指摘ですが、ボクは本当にその通りだと思います。隣国ながら我が国のことをよく見てますよね。
食事内容の改善によって、肥満が改善することは、著述家、評論家の勝間和代さんもご自身のブログの中で述べています。
勝間和代さんが言われるには、肥満の原因の一つが、「加工食品の食べ過ぎ」を挙げています。
空腹というのは、カロリーではなく、十分な栄養価が体内に入っていないときに空腹感を感じるのですから、食事の内容をカロリーではなく、栄養価で考えるというものでした。
彼女のある日の食事内容の例を見てみますと、
・味噌汁:大根、にんじん、マッシュルーム、ワカメ、油揚げ
とボリュームたっぷりで満腹感を得られ、しかも食物繊維が豊富です。
一変して、菓子パンや野菜ジュース、牛乳のような組み合わせになると、簡単に太ると言われています。また、加工食品にはさまざまな添加物や砂糖、果糖ブドウ糖液糖がはいっていますので、急激に血糖値を上昇させ、食欲に対するコントロールを麻痺させると言うのです。
肥満やアレルギーの改善は普段の食事から
昔ながらの日本食には、良好な腸内フローラを育てる文化があったのです。
たとえば、私たちの国では海苔やワカメ、メカブなどの海藻類をよく食べます。
海藻類をよく食べるお蔭で海藻を分解し、栄養として取り込む腸内細菌が棲んでいるのです。欧米人には棲みついていない腸内細菌です。
本来の日本人の食習慣が、腸内フローラの分布を変えているのです。
私たちの健康を左右する腸内細菌の勢力図は、普段摂っている食事である程度はコントロール可能なのです。

余談ではありますが、ボクが当サイトを立ち上げる際に、情報発信するにあたって適当なことは書けないぞ!という思いから、腸内細菌の関連のことを勉強しまくりました。
勉強する中で、普段食べる食事内容を工夫したり、変えたりすることで自分の体質は変えることが可能という事が判り、好きだった甘いお菓子やチョコレートなどは全く口にしなくなりました。
甘い砂糖や、スナック菓子やファストフードに多く含まれる油は、腸内の大腸菌やウォルシュ菌などの悪玉菌の大好物なのです。
たまに食べる分には影響が少ないですが、常食化することで、悪玉菌優位の腸内フローラとなり、太りやすい体質になったり、アレルギー体質になったりするのです。
反対に、日本で昔から食べられてきた、高食物繊維や味噌、醤油、糠漬けなどの発酵食品は、お腹の中の善玉菌を元気にして、良好な腸内フローラを作ってくれるのです。
ボクは、甘いお菓子やチョコレート、スナック菓子を食べない代わりに、普段の食事をしっかりとるように心がけました。
自分の奥さんを褒めるわけではないのですが、よく見ると奥さんが作る食事は、腸内の善玉菌が喜ぶような食事内容でした。
食物繊維たっぷりの季節の野菜を使った煮物中心のおかずに、味噌汁はちゃんと煮干しでダシをとって、使う味噌も上等のものではないけれど、天然醸造の菌がしっかり生きているものを使って作っています。
ちゃんとその気になって見ていないと、ありがたみが分からないものなのですね。本当に感謝です。
おかげで、あれほど苦しんだアトピーもかなり改善され、完治までもう少しです。
やはり、日本人なら、日本で本来から食べられてきた食事をとるべきなんです。
上でお話ししたトンガの人々も、本来トンガで食べられていた食事を食べることで、肥満は解消できるはずなんです。
当サイトに来ていただいているあなたがもし、肥満やアレルギーで悩んでいて、症状を改善したいとお考えであれば、普段の食事内容から見直してみて下さい。
きっと、良い方向に改善されると思いますよ。
★関連記事:ダイエットにも有効なヌルねば食品の海藻類で痩せ体質をめざせ!
あとがき
飽食の時代ということが言われだしてから久しいですが、私たちの食生活は本当に豊かになったのだろうか?といつも考えてしまいます。
本当に健康であろうと思えば、自分たちが生まれ育った土地のものを食べるべきだと考えます。
「人生100年時代」と言われているのですから、そろそろ真剣に考えないといけませんね。
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