どうも!管理人の免疫大魔王です。
皆さんは、毎日の食物繊維の摂取量は足りてますでしょうか?
食物繊維の摂取は腸内フローラの改善には欠かすことが出来ません。
食物繊維の1日の摂取量の目安は、成人男性で1日20g、女性だと18gと言われています。
僕自身も、1日の摂取量に不足しているように思います。
ただ、食物繊維は闇雲に何でもいいから量だけを摂ればよいものではありません。
やはり、バランス(水溶性か不溶性か)も大事ですよね。
実は、今回は食物繊維でも”難消化性デキストリン”というものを、毎日ほんの少し摂るだけで、整腸作用をはじめ、様々な健康効果を得られることがわかっているのです。
しかも、”難消化性デキストリン”は消費者庁より”特定保健用食品(トクホ)”に認められているのです。
今回は、難消化性デキストリンの健康効果について詳しくお話ししていきます。
難消化デキストリンの特徴と健康効果

戦後の食生活の変化で増加した生活習慣病やアレルギー疾患
最近よく、芸能人やスポーツ選手などの有名人の方が、大腸がんなどの各種ガンに罹っているという報道をよく見かけるようになりました。
テレビに出ているごく一部の少数の有名人の方があれだけガンになっているのですから、いかに世の中にガンの患者が増加しているのかがわかりますね。
ガンだけではなく、高血圧、糖尿病、心臓病などの生活習慣病は増加の一途をたどっていますし、アトピーや喘息などのアレルギー性疾患も年々増加していると言われています。
生活習慣病やアレルギー性疾患が増加した原因はいろいろ言われていますが、一番大きな原因はやはり、食生活の習慣が大きく影響していると考えられます。
よく「現代人は食物繊維が不足している」と言われています。
特に戦前と戦後では、日本人の食生活は大きく変化しました。
食の欧米化や気軽に食べることのできるファストフードやコンビニ弁当の普及など昔の日本人が食べてきた野菜や海草類などから摂る食物繊維の摂取量が激減していると言われています。

特に、昔から食べられている和食には、食物繊維が豊富で栄養バランスにも大変優れていたのです。
食物繊維の摂取の減少は現代病といわれているアレルギー疾患や、ガンや糖尿病、心筋梗塞などの生活習慣病の増加にもつながっているとされています。
でも、食物繊維って、思ってる以上になかなかうまく摂れないんですよね。

状況は人によりけりですが、食生活の変化による現代人の食物繊維の不足を補うものとして、注目されているのが”難消化性デキストリン”というものでなのです。
不足しがちな食物繊維を補う難消化デキストリンとは?
デキストリンとは、でんぷんまたは、グリコーゲンの加水分解で得られる低分子量の炭水化物の総称を指して言います。
難消化デキストリンは、読んで字のごとく消化しにくいデキストリンの事です。
難消化性デキストリンは、もともとは熟した果物などに含まれている水溶性食物繊維の一種であり、よく知られている健康効果として食後の血糖値の上昇を抑制するものとして報告されています。
昨今の健康ブームにより、食品工業としては難消化デキストリンは、現代人の食物繊維摂取不足を補う意味で作られたものです。
よく、市販されている食品として出回っている難消化性デキストリンは、トウモロコシのでんぷんを焙焼(あぶり焼くこと)し、アミラーゼによって加水分解します。
加水分解されたでんぷんから難消化性成分を取り出して調整した水溶性食物繊維が難消化性デキストリンというわけです。

でも、熟した果実なんてそう毎日摂れるわけないし、どういう食べ物に含まれているんですか?

実は、難消化デキストリンは結構身近なところにあるんですよ。
コンビニやスーパーでペットボトル入りのお茶やジュースを買うと、ボトルに
「食後の脂肪の吸収を穏やかにする」
「食後の脂肪の吸収を抑える」
という表記を見かけることがありますよね。
表記されているドリンクを見ると、たいていは難消化性デキストリンが含まれているのがわかります。
下の写真はトクホのコークとして発売されているコカ・コーラプラスですが、
出典:Amazon
ちょっと見えにくいのですが、ボトルの真ん中あたりに、
”食事から摂取した脂肪の吸収を抑えて、食後の血中中性脂肪の上昇をおだやかにする”
と表記されているのがわかりますね。

他にもペットボトルのお茶なんかでよく見かけるわね。

また後でご紹介しますが、特に近年は、健康ブームの世の中の流れも手伝って、あらゆるメーカーが難消化性デキストリンを含む製品を出しているんですよ。
以前は、ヒトの消化酵素では消化できないため、役に立たないものとして扱われてきましたが、大腸内の腸内細菌に分解され、一部が酪酸やプロビオン酸のような短鎖肪酸に変換されたり、エネルギー源として吸収されるため、有用性がわかり重宝されるようになりました。
ですので、”レジスタントスターチ”と大変良く似た働きをするということですね。
★関連記事:腸内細菌を元気にする食も繊維”レジスタントスターチ”の驚くべき健康効果!
難消化性デキストリンの健康効果
難消化性デキストリンは、食品として食べることによって私たちの体にさまざまな健康効果をもたらせてくれることが分かっています。
後で少しだけご紹介しますが、スーパーやコンビニで買える商品も多数販売されています。
市販商品を知る前に、難消化性デキストリンの様々な健康効果を見てみましょう。
食後の血糖値上昇を抑制
私たちが食事をすると、消化された食べ物は小腸で消化酵素によって分解され、グルコースとなり血液内に取り込まれるため、血糖値が上昇します。
難消化性デキストリンは、水溶性食物繊維のように粘度の高い溶液(ゲル状)をつくるため、胃から小腸への移行が緩やかになります。吸収速度が緩慢となる結果、グルコースの吸収を緩慢にして、血糖値の上昇を抑えると言われています。
肥満を防止
難消化性デキストリンは、不溶性食物繊維と同じような特徴で、胃の中で水分を吸って大きく膨張します。
粘りを出しながら胃の中で長く停滞することで満腹感を与えますので、肥満の防止につながるのです。
実際に18~20歳の女子学生を対象とした実験では、食物繊維の摂取の多いグループの女子学生ほどBMI(肥満の程度を表す数値)が低いという結果が得られたという報告があるのです。
コレステロールの上昇を抑制
難消化性デキストリンは、食物コレステロールの吸収を抑制し、コレステロールの異化・代謝・排泄を促進する働きがあります。
排便を促し便秘を予防・改善
難消化性デキストリンは、大腸内で便のかさましをし、排便を促す働きがあります。
ミネラルの吸収を促進
難消化性デキストリンには、短鎖脂肪酸を産生させる効果もあるため、体内にミネラルの吸収を促進する働きがあるとされています。

難消化性デキストリン様様ね!
でも、このあいだのレジスタントスターチも同じような効果・効能があったような気がするけど、レジスタントスターチとはどこが違うの?

実は、難消化性デキストリンとレジスタントスターチの違いを調べてみたんですよ。
難消化性デキストリンとレジスタントスターチとの違い
難消化性デキストリンとレジスタントスターチの違いについてですが、
食物繊維は広くは、「ルミナコイド」と呼ばれていて、”でんぷん性”と”非でんぷん性”に分類されます。レジスタントスターチも難消化性デキストリンの両方に共通するのは、でんぷん性の食物繊維に分類されることです。
難消化性デキストリンとレジスタントスターチの大きな違いは、
レジスタントスターチ:水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維の両方の性質を併せ持つ
と言ったところでしょうか。
細かく分類すると、種類も構造も違う両者ですが、体に与える健康効果では似ている部分が多いのです。
難消化性デキストリンとレジスタントスターチの両方に共通する健康効果
●血糖値の上昇抑制
●空腹感の抑制による肥満の防止
●腸内細菌のエサとなり、体に良い影響を及ぼす
と大変似ている健康効果があるので、混同されやすいのかもしれませんね。

でも、両方とも体にとっては良い効果が期待できるのでいいわね!

ただ、難消化性デキストリンがトクホ飲料に使用されるのに対して、レジスタントスターチはグラノーラなどのシリアル類に使用されることが多いですね。
では、難消化性デキストリンが摂れる製品をちょっとご紹介してみましょう。
上記でお話しましたように、難消化性デキストリンの登場は、私たちの食生活へのさまざまな健康効果が期待されているのです。
難消化性デキストリンを意識して摂取することで、腸内環境を改善し、様々な健康効果をえることができると期待されています。
また、難消化性デキストリンを含む市販製品はどのようなものがあるでしょうか。
難消化性デキストリンを含む市販製品
難消化性デキストリンについて米FDA(食品医薬品局)は1日の摂取量の上限値を明確に定める必要がないほど、安全な食品素材であると認めています。
また、難消化性デキストリンは消費者庁長官が許可をするしくみの”特定保健用食品(トクホ)”の関与成分の一つとなっているのです。
難消化性デキストリンを含む製品は数多く出回っており、全部をご紹介することは出来ませんが、当記事ではトクホ製品を中心に皆さんの身近にある一部をご紹介してみます。
難消化性デキストリンを含むトクホ飲料
キリン 食事の生茶
出典:KIRIN
キリンから発売されている人気のお茶の”生茶”シリーズのトクホ製品です。
「おいしさ」「機能」「良心価格」の三拍子そろった緑茶で発売以来、好評なようです。
味が濃厚な生茶シリーズのトクホを一度、お試しになってみて下さい。
ボクもまだ、飲んだことがありません。
キリン 午後の紅茶 ストレートプラス
出典:Amazon
キリンの午後の紅茶シリーズのトクホ版です。
砂糖の代わりにアセルスファムKステビアという甘味料を使用した紅茶です。
ボクも若いころは午後の紅茶が大好きでいつも飲んでいましたが、まさかトクホ製品が発売されるなど当時は考えてもいませんでした。
飲みやすいという評判が多く、普段のドリンクを置き換えるのも良いかもしれませんね。
アサヒ 十六茶 ダブル
出典:アサヒ
独特の香ばしい香りが自慢の十六茶シリーズのトクホ版です。
味は好みが分かれるところではありますが、従来より渋味を抑えてスッキリした味わいに仕上がっているようです。
カフェインもゼロであり、CMが女優の新垣結衣さんを採用し、彼女の健康的なイメージとピッタリ合っていて良いのではないでしょうか。
カナダドライ ジンジャーエールプラス
出典:コカ・コーラ
なんと、カナダドライまでがトクホになっていたなんて驚きですね。
飲んで美味しい炭酸飲料の代表として、ボクは大好きでした。
(今は長い間飲んでいませんが)
”炭酸飲料は体に悪い”というイメージも難消化デキストリンの効能のおかげで払拭さえそうに思います。
甘さ控えめのスッキリした味わいが人気ですね。
マンナンライフ 蒟蒻畑(クラッシュタイプ)
出典:マンナンライフ
人気のこんにゃくゼリーの代表でもある、蒟蒻畑のトクホ版です。
当製品はクラッシュタイプであり、ドリンクのように気軽に飲むことができ、置き換えダイエットの食品としても好評なようです。
しかも素材にもこだわっていて、群馬県産のこんにゃく粉を使用しています。

難消化性デキストリンが含まれていると安心して飲むことができますね。

でも、何事もほどほどが一番!いくら摂取量に制限が無くても、飲みすぎは体によくありませんね。


あとがき
近年の健康ブームの影響はかなり大きく、食品メーカーがこぞって難消化性デキストリンを含むトクホ製品を出しています。
製品を口にする私たちは、トクホだからといって極端に多く摂取しすぎることなく、ほどほどにうまく利用するようにしたいですね。
病気にならずに健康で過ごすためには、食物繊維をしっかり摂らないといけないし、食生活が大切なのはわかってはいるものの、
●仕事が忙しすぎて、外食が多くなりがち
●ついつい、気軽に食べることが出来るファストフードやコンビニ弁当で済ませてしまうことが多い。
●独身で料理を自分で作ったことが無いし、つくってくれる人も近くにいない(特に男性の場合)
という方にとっては規則正しい食生活は深刻な問題ですね。
食生活で食物繊維を摂ることがなかなか容易でない方も少なくないようです。
どうしても、現代人は忙しい方が多いのも理解できますし、仕方のない部分もあるかと思います。